香りの散歩道


歯と口の健康

墨絵・朝野泰昌
「朝野家 香りの散歩道」
この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りします。

今日6月4日から10日までは、「歯と口の健康週間」です。
6月4日の6(む)4(し)にちなんで、虫歯を予防する日として記憶されている方も多いでしょう。

日本人は、はるか昔から、木の枝を楊枝にして、歯の汚れを取る習慣がありました。
江戸時代に使われていたのは、枝の先をふさふさにした房楊枝(ふさようじ)で、歯ブラシの原型のようなものです。

この時代の学者で、発明家としても活躍した平賀源内(ひらが・げんない)は、歯磨き粉の売り口上(うりこうじょう)、今で言う広告のキャッチコピーも書いていました。

「はこいり はみがき 漱石香(そうせきこう)

「はをしろくし 口中(こうちゅう)あしき匂ひをさる」

箱入りの歯磨き粉「漱石香」で磨くと、歯が白くなって口の中の嫌な匂いを取り去ってくれますよ。
という、歯磨き粉の効能をわかりやすく謳ったコピーです。

おまけに、「効くのか効かぬか、私にはわかりませんが、たかが歯磨き。
効能がなくても、害もないでしょう」と、本音をさらけ出して江戸っ子の笑いを誘ったのです。

粋であることを好んだ江戸っ子にとって、口臭は野暮なもの。
その心を、洒落た文句でぐっと掴んだ平賀源内のおかげで、「漱石香」はヒット商品になったそうです。


「朝野家香りの散歩道」この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りしました。

*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中  ↓mp3です。 wmp等でお聞き下さい。

6月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。


『朝野家・香りの散歩道』は朝野家提供で、

毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。



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